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開催日 2025.07.05

ピアノの歴史を探るミステリー・コンサート 〜中世ヨーロッパの鍵盤楽器〜

ピアノの歴史を探るミステリー・コンサート 〜中世ヨーロッパの鍵盤楽器〜

鍵盤楽器の歴史は、チェンバロからフォルテピアノへ、そして現代のピアノへと続く進化の道筋が一般的ですが、実はその遥か前、時代の記憶に埋もれた鍵盤楽器たちが存在していたのです。いにしえのヨーロッパの鍵盤楽器たち――その姿は、時代の流れとともに消え去ったかに思われていました。しかし20世紀に入り、現存する楽器や資料、絵画、壁画などの発見と研究によって、その当時に輝かしい音楽シーンの主役であった本来の姿に修復、また復元されるようになりました。
 注目すべきは、チェンバロよりもさらに古い「クラヴィシンバルム」や「クラヴィツィテリウム」といった楽器たち。15世紀、アルノーによって描かれた設計図(現在はパリ国立図書館に所蔵)をもとに、現代の名工たちが手がけ、ついにその優雅な音色が蘇りました。まさに“音のタイムカプセル”が開かれた瞬間です。
 そして驚くべきことに、これらの楽器の中には、なんと1400年代の時点で“ピアノの原型”とも言える構造を持つものも。楽器史に新たな光を当てる、まさに歴史的ミステリーともいえる発見です。ブルゴーニュ地方、イタリア、スロベニアなど、ヨーロッパ各地で奏でられていたこれらの鍵盤楽器は、当時は非常に高価な存在であり、限られた貴族だけが楽しめる贅沢な嗜みでした。天使が楽器を奏でる中世の絵画にも、その姿を見つけることができます。
 今回の公演では、《久保田チェンバロ工房》製作による3台の中世鍵盤楽器と、《マナ・オルゲルバウ》による1台のオルガンが登場。いずれも日本を代表する名匠たちが魂を込めて制作した、時代を超えた名器たちです。
 その音を響かせるのは、中世音楽のスペシャリストとしても名高いチェンバロ&ハープ奏者・西山まりえ。遥か昔のヨーロッパに思いを馳せながら、失われた音の風景をご堪能ください。

長らくアイディアスケッチではと思われていた楽器は、近年の研究でその実在性を感じさせる楽器となりました。

最古の鍵盤楽器ではと注目される楽器に、抱えれるほど小型なパイプオルガンが相模湖に登場です。

小さい楽器故に音も小さめ……。そのため本公演ではいつもより座席数を絞っての小規模な演奏会となります。

ご予約はお早めに!

 

※本公演で使用される楽器は、現存する楽器や資料、絵画や壁画などから研究・修復されたものを基に制作されたものとなります。

 

【出演】西山まりえ(演奏)

 

【日程】 2025年7月5日(土)
【時間】 開演_14:00 開場_13:30

【料金】 全席自由 一般:3,000円、友の会・シニア:2,000円、学生・障がい者:1,500円
【予約・販売受付開始】 2025年5月17日(土)  9:00~

※未就学児入場不可

 

【曲目】

「聞きなさい、彼女が何を言ったのかを」《シビラの預言書》シグエンサ図書館蔵写本より
「神の母よ」アルフォンソX世編纂 聖母マリアのカンティガスより
「恥じらい、恐れ、心配を」 編曲者不詳/原曲ギョーム・ド・マショー ファエンツァ写本より
「どうかしている人の考えることは」 編曲者不詳/原曲ピエール・デ・モラン ファエンツァ写本より

ほか

 

【使用楽器】

クラヴィシンバルム(撥弦アクション・モデル)*
クラヴィシンバルム(打弦アクション・モデル)*
クラヴィツィテリウム(アップライト型)*
ポルタティーフ・オルガン(オルガネット)**

*久保田チェンバロ工房制作  **マナ・オルゲルバウ制作

 

 

 

【購入・予約】相模湖交流センター窓口、または電話042-682-6121
【問い合わせ】神奈川県立相模湖交流センター 電話042-682-6121
【受付時間】相模湖交流センター 9:00~21:30 ※月曜休館(月曜日が祝日の場合翌日)

 

【主催】神奈川県立相模湖交流センター(指定管理者:アクティオ株式会社)
【後援】相模湖観光協会 藤野観光協会 寿会 根本芸能企画 根本信平 相模湖 芸術・文化のまちづくり実行委員会

 

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